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ニュージーランド国内の製材需要は、建設部門が大部門を占めいるので、建設活動が停滞すると生産も減少する。
木材および製材の輸出先は、日本とオーストラリアとで大半を占めており、丸太は90%が日本向けである。
日本は、北島のタウランガ、ギズボソ、ネピアの諸港および南島のティマル港から、主として松丸太と製材を輸入しているほか、南島のネルソンに合弁企業による木材チップ工場を設立し、チップの輸入を行っている。
ニュージーランドは、オーストラリアと異なって鉱物資源に乏しく、政府および民間企業(主に外国企業)の手によって、全国的に各種の探査活動が行われているが、目下のところ商業的に利用可能なものは非金属を除いては極めて少ない。
ニュージーランド最大の鉄鉱石資源は、南北両島の西岸にある砂鉄であり、近年これの企業化により、粗鋼生産が行われている。
また、北島で採掘した砂鉄、鉛、亜鉛などは日本向けに輸出されている。
南島南端のブラフには大型アルミ精錬所があり、年間平均20万トン以上のアルミニウムを生産している。
非金属鉱物では、石炭、石灰石(肥料、セメント工業用)、珪土、煉瓦・タイル用粘土、建設用岩石・石膏、軽石、蛇絞石などを豊富に産出する。これらのうち、石炭が最も重要であり、炭鉱の多くは国有化されている。政府は製鉄業、火力発電など自国産業の開発に役立てるため、石炭の輸出には慎重な政策をとっている。
石油の産出量(86年118万トン、87年123万トン)は少量であるが、北島エグモント山麓のカプニ(Kapuni)油田と、北島タラナキ沿岸沖のマウイ(Maui)油田で採掘されている。
天然ガスは、カプニ、マウイ、マッキー(Mckee)およびカイマロ(Kaima-ro)の4ガス田から産出し、国内における有力なエネルギー源となっいる。

 

 

 

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